スーパーマーケットに行くとお客様からの手書きのコメントが貼ってあるコーナーがあったり、お客様の声を反映した食品が売られていたりするのを目にする機会があると思います。
「お客様の声」はスーパーマーケットだけでなく、レストランやカフェ、美容院やオンラインショップなど、お客様を相手に日々商売を行うビジネスオーナーにとっては欠かせない要素になってきています。
今回は「お客様の声」の集め方についてご紹介します。
目次
お客様の満足度を上げる
そもそも「お客様の声」をなぜ集めるのでしょうか。
食品を買った時にパッケージの裏に書いてあるコールセンターの連絡先、タクシーに乗った時にシートポケットに差し込まれているハガキサイズのエコーカード、企業のホームページにある問い合わせフォームなど、多くの企業がさまざまな手段を駆使し、コストをかけて、お客様の声を集めています。
各企業がお客様から寄せられる意見を大切にするのは、これらの意見を企業活動に活かすことで、利用者のニーズを反映したより満足度の高い製品やサービスの提供に繋がるからです。
レストランで新メニューを提供した時、美容院で施術内容を変えた時、もちろんお客様には喜んでいただきたいけれど、本当のところ満足しているのかどうか、実は不満点があるのではないか、お客様の反応が気になるのではないでしょうか。
できればお客様の本音を聞き、評判の良い商品やサービスは継続し、あまり満足いただけなかった点は改善したいものです。全てのお客様に意見を聞くことは難しいですが、できるだけ多くのお客様の意見をもらうにはどんな手段があるのでしょうか。
接客中に直接聞く
お客様から意見を聞く手段として真っ先に考えられるのが、接客中やレジでの会計中に「いかがでしたか?」と直接聞くことです。例えば、顧客リストを作成し、お客様からいただいたコメントを都度リストに入力し保存することで、お客様の声を集めることができます。
ただ、この場合お客様の負担にならないような上手な接客が求められます。中には静かに買い物や食事をしたいお客様もいらっしゃいますし、急いでいるので呼び止められたくないお客様もいらっしゃいます。
美容院やエステ、タクシーなどの業種に向いている方法かもしれません。
店員さんが目の前にいると、「良い点を褒めるのはかんたんだけど、文句はなかなか言いにくい」と思うお客様もいらっしゃいますし、店舗を持たずオンラインでのみ展開しているお店では直接意見を聞くのは難しいです。
間接的に意見を聞く方法としては何があるでしょうか。
アンケートで聞く
間接的に意見を聞く方法としてアンケートがあります。店舗がある場合はアンケート用紙をテーブルやレジの横に置いたり、オンラインショップの場合は発送時にアンケートハガキを同封したり、商品が到着後を見計らってメールでアンケートを送ってみるのも良いかもしれません。最近では比較的低価格で利用できるアンケート集計サービスがもあります。
アンケートの記入には時間も手間もかかります。折角書いてくださったお客様には次回から使える割引クーポンやちょっとしたプレゼントを準備しておきましょう。
また、アンケートで寄せられたコメントの中には他のお客様にとって参考になるようなものもあるかもしれません。同意を得た上で、ウェブサイトや店頭で「お客様の声」を公開してみるのも良いかもしれません。
ソーシャルメディアで聞く
アンケートだといちいち記入画面を開いたり、ポストに投函したりするのが面倒だと感じるお客様もいらっしゃいます。より気軽にお客様の声を集める方法としてソーシャルメディアがあります。
Twitterにはかんたんなアンケートが取れるTwitter投票という機能があります。ツイートの作成ボックスに140文字以内で質問内容を記入し回答を設定すれば、ツイートを見た人はクリックするだけでアンケートに答えることができます。
例えば、好きなメニューを投票してもらったり、新商品の名前を候補の中から選んでもらったり、投票機能をうまく利用することで商品やサービスの開発にお客様を巻き込むことができるかもしれません。
ただ、あくまでも投票機能なので詳細に意見を聞きたい時には向かないかもしれません。
座談会を開く
お客様に詳しく意見を聞く方法として、直接お客様を招いて開く座談会があります。一部のお客様を招いて商品やサービスを利用した印象を聞く座談会は、事細かに意見を聞けることが特徴です。場合によっては製品を目の前におき、使いやすい点や不便な点を具体的に聞くこともできます。
製品やサービスを開発する過程では、開発に携わる人間だけでなくなるべく多くの意見、中でも特に実際に製品やサービスを購入し使用するお客様の意見を取り入れることでより市場のニーズにマッチした開発をすることができます。
新商品の開発時だけでなく、既存の商品やサービスについてお客様がどう感じているのかを聞く時にも座談会は有効な手段です。毎年安定した利益を生み出している製品にも実は「もう少しこうだったら」という不満があるかもしれません。お客様のニーズに合わせて少しずつマイナーチェンジをしていくことで、長く愛される製品になるかもしれません。
レシートを使って開く
お会計時に渡すレシート。購入明細として渡すだけでなく、最近ではクーポンやキャンペーン情報をレシートに印刷して渡すお店もあります。
Square メッセージでは、電子レシートを「お客様の声」を聞くコミュニケーションツールとして活用できます。
お客様のメールやSMS宛に電子レシートを送付し、受け取ったお客様はレシートをタップするだけで製品やサービスの感想を送ることができますし、感想に対して返信をすることも可能です。(※)
※お客様への返信に関しては、事前にお客様からの承諾が必要です。詳しくはこちらをご確認ください。
お客様からいただく意見として、お褒めの言葉は経営者や従業員にとって日々のモチベーションの源になる大切な意見ですが、同時に苦情やクレームも真摯に受け止めなければいけません。重要なのは、苦情やクレームをそのままにしないことです。不満点を伝えたにも関わらず、お店の人が真剣に耳を傾けてくれなかったり、改善が見られなかったりすると、余計に不満が募って商品やサービスの利用を完全にやめたり、口コミサイトやソーシャルメディアにネガティブな意見を書いたりすることもあるかもしれません。
もちろん、利用の中止や口コミの書き込みはお客様の自由ですが、ビジネスオーナーとしてはなるべく未然に防ぎたいのではないでしょうか。レシートをコミュニケーション手段として利用することで、お客様は購買後いつでも商品やサービスの感想を送ることが可能な分、不満が溜まってしまうことも減るかもしれません。
お客様の声は社内で共有する
さまざまな手段を使って集めたお客様の声は、社内で共有し次の製品開発やサービス提供時に活かしましょう。
従業員のモチベーションアップにお客様からのコメントを貼っておくスペースを作っても良いかもしれません。またコメントを、すぐに対応した方がいいものと社内でじっくり検討が必要なものに分け、前者は担当者にすぐに伝え、後者は関係者で検討する場を設けるようにしましょう。お客様には、時間はかかるけれど検討し改善につなげようとしていることを伝えましょう。すぐに改善に至らなくても、お客様はその姿勢を評価してくれるはずです。
お客様の声はより良い製品やサービスの提供、そしてビジネスの成長には欠かせないものです。それぞれのビジネスタイプに合わせた手段でお客様の声を集め、企業活動に活かしましょう。
執筆は2017年8月17日時点の情報を参照しています。
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