経営者にとってお金の管理は重要なテーマのひとつです。特に請求書の作成や管理は、内容の記載ミスや請求忘れがあった場合は取引先との信頼関係にも関わるため、正確かつ慎重に対応しなければいけません。
今回は請求書作成業務の負担を減らせる方法を紹介します。
請求書が大切な3つの理由
企業や個人事業主にとって請求書が大切な理由は主に3つあります。
お金の管理をしやすくする
金銭をやりとりするときに請求書を使うことは、スムーズな事業運営には欠かせません。口頭のみで契約やお金のやりとりを行う、あるいは簡単なメモのみで取引をした場合、経理処理漏れや請求漏れの原因にもなります。請求漏れや金額の齟齬などのトラブルが起きた場合、売り上げに響くだけでなく、取引先との信頼関係にも影響する可能性があります。
また請求書は発行するだけではなく、管理も非常に重要です。
・取引ごとに請求書を発行し、控えを保管しておく
・月ごとや顧客ごとにファイリングする
・入金済みの請求書控えと未入金の請求書控えを分けておく
・入金済みの印を押しておく
などの方法で適切な管理を心がけましょう。
正確な支払内容を相手に伝える
請求書は相手に支払内容を正確に伝え、お金を支払ってもらうための書類です。顧客によっては、請求書がなくてもお金を支払ってくれることもありますが、請求書がなければ支払ってもらえない場合が多いでしょう。
また、振込に関わる次のようなトラブルも避けることができます。
・消費税の取扱い
・振込手数料の負担
・支払期日
・振込先
これらの口頭だけではトラブルにつながりそうなことも請求書に記載することによって、正確に相手に伝えることができます。
税務調査のときの証憑書類になる
請求書は自社で発行した場合保存義務はありませんが、受け取った側には保存が義務付けられています。
<法人の場合>
法人税法によって7年間の保存が義務付けられている
<個人事業主の場合>
所得税法によって5年間の保存が義務付けられている
ただし消費税の納税義務者になった場合は消費税法によって7年間の保存が義務付けられている
受領した請求書を紛失してしまった場合、経費として認められなくなる可能性があります。本来課税対象ではないものに対して課税されるリスクが伴いますので、発行のみならず、管理も適切に行うようにしましょう。
請求書の作成を簡単に
請求書は様式が決まっていないため、手書きの請求書、表計算ソフトや会計ソフトで作成した請求書など、さまざまな様式があります。データ作成や書類作成が苦手な人にとっては、請求書の作成が手間に感じることもあるでしょう。請求書を簡単に作成、管理する方法を紹介します。
請求書はツールを上手く活用することで、簡単に作成することができます。中でも、最近普及しているのがクラウド請求書です。クラウド請求書は下記のようなメリットがあります。
・必要なのはブラウザのみ
クラウド請求書は、ブラウザ上で提供されるサービスを利用するため、特別なソフトウェアをインストールする必要はありません。インターネット環境と、接続できるデバイス(パソコンやタブレット端末、スマートフォン)さえあれば、請求書が作成できます。
・管理が簡単
紙ベースの請求書の場合、取引数が増えるにつれて管理する紙の量も増えてきます。そのため、経理業務や書類の管理が煩雑になり、時間もコストもかかります。
クラウド請求書の場合は作成したデータはすべて電子データとして保存されるので、必要なときに必要なデータを抽出することができ、管理も楽です。
・クラウド上で処理がすべて完結する
従来の紙ベースの請求書は
①請求書のテンプレートを作成
②金額などの情報を入力
③印刷、押印
④封筒に入れて郵送
という流れが一般的ですが、クラウド請求書の場合は、「金額や請求先の情報を入力し、送信する」という作業のみで完結します。中には、郵送を代行してくれるサービスもあります。
また、請求書をメールで受け取ったお客様から支払いがあると、支払い完了の通知が届くサービスを提供しているクラウド請求書もあります。未入金の請求をチェックする業務も大幅に効率化できるでしょう。
・いつでもどこからでも確認できる
クラウド請求書は、インターネットに接続できる環境であれば、いつでもどこからでもデータを確認できます。経営者は、外出先からでも支払い状況や請求内容をリアルタイムでチェックできる点が魅力です。
さまざまな機能を持ったクラウド請求書サービスがあります。詳しくは、「【2018年版】請求書発行をもっと簡単に!おすすめクラウド請求書5選」の記事もぜひ参考にしてみてください。
たとえば、Square 請求書は、請求書をオンライン上で作成し、そのままメール送信できます。請求書をメールで受け取った顧客は、クレジットカードで支払いが可能です。
Square 請求書には主に以下のような機能があります。
・請求書・見積書の作成・送信
・請求書の送信予約、定期送信
・自動引き落とし対応
・英語対応
Squareのアカウントをお持ちの場合、請求書の作成や送信は何通でも無料です。(ただし、クレジットカード払いの場合決済手数料が引かれます)。複数のプロジェクトを常に抱えていて、見積書・請求書に関わる業務をより効率化したい人向けには高度な機能が利用できる月額3,000円(税込)の有料プラン(Square 請求書Plus)もあります。ぜひ導入を検討してみてください。
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執筆は2018年3月15日時点の情報を参照しています。2021年9月17日に一部情報を更新しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。 Photography provided by, Unsplash