法人が納めるべき税金をまとめて紹介

法人が納める税金は多岐にわたります。また、支払い義務の条件はさまざまです。

今回は、法人が納めるべき代表的な税金をまとめて紹介します。

個人事業主の場合は、「個人事業主が納めるべき4つの税金を徹底解説」の記事を参考にしてみてください。

利益に対する税金

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個人が所得に対して所得税を支払うように、法人には所得金額に対して国税である法人税、地方税である法人住民税と事業税が課税されます。

法人税

法人税の税率は企業の規模によって異なります。大企業のグループ会社を除いた資本金1億円以下の法人は所得金額に対して次の税率が適用されます。

・年800万円以下の部分:19%
・年800万円超の部分:23.2%(期首が2018年3月31日以前の場合は23.4%)

詳しくは国税庁のウェブサイトをご確認ください。

No.5759 法人税の税率(国税庁)

法人住民税と法人事業税

事務所や事業所を置く自治体に納める税金です。

法人住民税

法人住民税の金額は、均等割額と所得割額を足したものです。東京都を例に説明します。

・均等割額
会社の資本金額と従業員数を基に課税額が決まります。東京都の場合、事務所の所在地が特別区か、市町村かによって金額が変わります。

・所得割
法人税に税率を掛けて計算します。東京都では、資本金1億円以下かつ法人税1,000万円以下の税率は12.9%(道府県民税相当分3.2+市町村民税相当分9.7)です。これらを除いた法人は16.3%(道府県民税相当分4.2+市町村民税相当分12.1)の税率が適用されます。

詳しい条件や税率、支払い方法などは各自治体のウェブサイトをご確認ください。

参考:法人事業税・法人都民(東京都主税局)

法人事業税

所得金額に税率を掛けて計算します。東京都の場合、「資本金1億円以下」「所得金額2,500万円以下」「年商2億円以下」「法人の拠点が2都道府県以下」の全ての条件を満たす法人は次の税率が適用されます。
・年400万円以下の部分:3.4%
・年400万円超800万円以下の部分:5.1%
・年800万円超の部分:6.7%
なお、上記の条件をひとつでも満たさない場合、一律6.7%の税率が適用されます。

参考:法人事業税・法人都民税(東京都主税局)

給与などの天引きに伴い納める税金

給与などからの天引きに伴い納める税金、社会保険、労働保険について見ていきましょう。

源泉所得税

従業員への給与、弁護士や税理士などへの報酬から、事業主があらかじめ納税額を差し引く源泉徴収制度。源泉所得税と復興特別所得税の両方を合わせて徴収します。

源泉所得税は従業員数によって納付期限が異なります。

従業員数が常時10人以上
源泉所得税および復興特別所得税を徴収した月の翌月10日までに税務署に納付します。

従業員数が常時10人未満
源泉所得税および復興特別所得税を6カ月分をまとめて納付する方法が選択できます。
・1月~6月までの分:7月10日
・7月~12月までの分:翌年1月20日

参考:No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例(国税庁)

個人住民税

毎月の給与から個人住民税を差し引き、従業員に代わって会社が各市区町村に納税することを特別徴収といいます。東京都の手続きは次のような流れです。

1月31日までに、給与支払報告書を提出
5月31日までに、特別徴収税額決定通知書を受け取り、従業員に配布
毎月の給与支払日に、特別徴収税額を従業員の給与から差し引き
給与支払日の翌月10日までに、差し引いた税額を区市町村に納入

具体的な手続きは、提出先の市区町村で異なりますので、ご確認ください。

参考:個人住民税 特別徴収の事務手引き(東京都・都内区市町村)

社会保険

法人を設立したら社会保険に加入し、保険料を納めることが求められます。詳しくは、「事業主が知っておくべき社会保険と労働保険」の記事を参考にしてみてください。

取引に伴い支払う税金

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取引に伴い納める税金は多岐にわたりますが、主な項目について紹介します。

消費税

消費税は、法人を始めとした事業者が国内で対価を得て行う取引に対して課税されます。間接税のひとつで、消費者が支払った税金を事業者が代わりに納税します。対象となる取引など詳しくは、国税庁のウェブサイトをご確認ください。

基本的なしくみ(国税庁)

印紙税

印紙税は領収書や契約書など印紙法で定められた書類に対して課税される税金です。

参考:No.7100 課税文書に該当するかどうかの判断(国税庁)

不動産取得税

土地、建物の不動産の購入者に対する税金です。登記の有無に関わらず、課税されます。

参考:不動産取得税(東京都主税局)

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その他

固定資産税

固定資産の所有者に対する税金であり、課税対象は土地や家屋から特許権に至るまで多岐に渡ります。

その他にも自動車所有者に対して課税される自動車税や、登記の際に必要になる登録免許税など、状況によって納める税金はさまざまです。迷われた際は、専門の税理士などに相談して対応することをオススメします。

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執筆は2018年5月22日時点の情報を参照しています。
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