インターネットで資金調達!クラウドファンディングについて

経営者にとって、資金調達は重要な経営課題のひとつです。資金調達方法としてクラウドファンディングに興味を持つ人もいるのではないでしょうか。

今回は経営者に向けて、クラウドファンディングを始めるときに知っておきたいことをまとめました。

クラウドファンディングとは

Alt text

まずは、クラウドファンディングの概要や仕組みについて説明します。

クラウドファンディングとは、群衆(Crowd)と資金調達(Funding)を組み合わせた造語で、インターネット上で不特定多数の人から資金を集める仕組みのことです。個々の出資額がわずかな額でも、多くの人から出資を募ることである程度のまとまった資金を得ることができます。

利用するプラットフォームによって条件や手続きは異なりますが、資金の使い道は、起業や新規事業の立ち上げ、ものづくり、社会貢献などさまざまです。

2000年初頭に米国で始まったとされるクラウドファンディングは、日本では2011年の東日本大震災をきっかけに被災地復興支援という形で広がったといわれています。

今では、地域振興や社会課題の解決、映画や本の出版などさまざまなプロジェクトでクラウドファンディングが利用されています。利用者も個人や団体、企業、自治体など幅広いです。

クラウドファンディングで資金を集める方法には、以下の4つがあります。

①購入型:金銭以外のモノ(商品や権利など)でリターン
②金融型:金銭でリターン
③寄付型:全額寄付に充て、リターンは一切なし
④投資型:配当という形でリターン

この中で、購入型のプラットフォームが最も多いとされています。また、金融庁は2014年5月に投資型クラウドファンディングの利用を促進するために、金融証券取引法などの改正を行いました。

参考:クラウドファンディングとは(A-port)
金融商品取引法等の一部を改正する 法律(平成26年法律第44号)に係る説明資料(金融庁)

クラウドファンディングのメリット

Alt text

クラウドファンディングのメリットを紹介します。

夢の実現

クラウドファンディングを通じて、より多くの人からの出資を募れることで夢を実現させたり、目的を達成したりすることができる可能性があります。また、金銭的な支援だけではなく、プロジェクトを支えてくれる仲間がいる心強さはモチベーション向上にもつながるでしょう。

プロモーション

クラウドファンディングで資金を集める活動そのものがプロモーションになるというメリットもあります。クラウドファンディングで商品やプロジェクトを知ってもらえれば認知度も上がり、顧客獲得につながります。プロジェクトにかける想いに共感し、長期に渡って応援してくれる人もいるかもしれません。また、消費者の反応を分析することはマーケティングにも役立ちます。

Squareなら今すぐキャッシュレス決済導入できる

カード決済、タッチ決済、電子マネー決済、PayPayのQRコード決済が簡単に始められます

成功させるポイント

Alt text

「見ず知らずの人に対して資金を募っても成功しないのでは」「融資を受けた方が早いのでは」と考える人も多いでしょう。クラウドファンディングを成功に導くポイントを挙げてみました。

共感を得る

クラウドファンディングを成功させるポイントのひとつに「共感」があります。どんなに素晴らしいアイデアでも、多くの人が応援したいと感じられないと支援してもらうのは難しいです。「共感」をしてもらうには、現状と問題点を提示し、「自分に関係のあることだ」「世の中に必要なことだ」と思ってもらうことが重要です。「共感」を軸に、文章や画像などの表現を工夫してみてはいかがでしょうか。

情報を発信する

プロジェクトの内容が決まったら、ソーシャルメディアやウェブサイトなどで拡散します。記憶に残るような画像や文章、動画を使って、多くの人たちの関心を集めましょう。

クラウドファンディングの注意点

Alt text

クラウドファンディングにはメリットがあると同時に、デメリットもあります。

時間と労力がかかる

目標金額に達成するまでの期間が予測できない、もしくは目標金額に達成しない可能性もあります。起業や開業が迫っているときには、資金のすべてをクラウドファンディングで調達しようとするのではなく、「クラウドファンディングで集めた資金の一部を開業資金にしよう」という感覚で利用するのがおすすめです。

アイデアが盗まれる可能性

クラウドファンディングで資金を集める際に、まだ世間に公表していないようなアイデアをある程度公表することがあります。そのため、アイデアが盗まれる可能性もあります。アイデアはそのままでは知的財産権の保護が及ばないことがあるため、対抗措置を取るのが難しいことも考える必要があるでしょう。

参考:クラウドファンディングの利用にあたって法的に注意すべきこと(弁護士ドットコム)

クラウドファンディングは比較的新しいサービスのため、想定外の問題が発生することもあります。クラウドファンディングを行う際にはデメリットを考慮した上で始めるようにしましょう。

クラウドファンディングはお金儲けの方法ではなく、夢を叶えたり、世の中に新しいアイデアや価値を生みだしたりするための方法です。メリットとデメリットをしっかりと見極めた上で、クラウドファンディングを利用しましょう。


執筆は2018年1月22日時点の情報を参照しています。
当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。
Photography provided by, Unsplash